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「桜田門外の変」で井伊直弼襲撃の拳銃か?(産経新聞)

 桜田門外の変(1860年)で大老、井伊直弼(なおすけ)を撃った可能性がある拳銃(けんじゅう)が15日、水戸市の茨城県庁で公開された。古い銃器を収集し、「堺鉄砲研究会」を主宰する沢田平さん(74)=大阪市東成区=が所有している拳銃で、沢田さんは水戸藩で造られたものとみており、銃身に刻まれている製作者の名前が水戸藩に関係があるかなど、情報を求めている。(城野崇)

 拳銃は米コルト社で1951年から製造された「51ネイビー」という銃を、日本で複製したものとみられる。

 量産された鉄製の純正品とは違い、純銀、シタンなどの高級素材で造られている。銃全体に桜の文様が彫り込まれており、安政年間など江戸時代後期に関東で活躍した彫工、鎌田壽次の銘があった。古い銃器類に詳しい沢田さんは「桜を好んだ徳川斉昭公が作らせたのではないか」と推測している。

 銃身の裏には、「中澤晃敬」という製作者と思われる銘が刻まれているが、沢田さんの調査では、その正体は不明。沢田さんは「水戸で仕事をしていた銃工なら水戸藩で造られた物である可能性が高まる」と話し、「中澤晃敬」に関する情報などを求めている。

 沢田さんによると、拳銃は米国の古銃研究家が所有していたもので、十数年前に入手した。箱には「森六五郎義士」「直弼公天誅の銀筒」の記述があった。

 森は桜田門外の変に参加した水戸浪士の一人。最初に拳銃を発砲したという説もある。ただ、発砲したのは、ほかの浪士という説もある。

 桜田門外の変では、かごに向けて発射された弾丸が井伊直弼に命中。井伊直弼は動けなくなったところを浪士らに襲撃され、暗殺された。

 沢田さんは「確証はない」としながらも、「水戸・徳川家が造らせた拳銃が襲撃に使われても矛盾はない」としている。

 沢田さんは今回、公表した理由について、「歴史的事件の凶器である可能性を考え、これまでは明かしていなかった。映画化で機運が高まる中、自らの年齢を考え、銃の素性を知りたくなった」と話している。

 ■桜田門外の変 1860(安政7)年3月3日、江戸城桜田門近くで登城中の大老・井伊直弼が水戸・薩摩の浪士に暗殺された事件。直弼は朝廷の許可を得ぬまま日米修好通商条約を結び、安政の大獄で吉田松蔭や橋本左内ら尊皇攘夷論者ら反対勢力を一斉に処罰したことで尊皇派の志士に狙われた。事件は倒幕運動のきっかけになり、時代は明治維新へと突き進んでいく。

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by psjh53aqmo | 2010-01-17 04:28